食品向け麻の種
フィノーラ®️のご紹介
FINOLA ®は1995年にフィンランドで開発され、最も歴史のある食品向けのヘンプ品種として信頼をおいていただいています。
FINOLA®️の種のマークは商標登録されており、欧州、北米を中心に、世界中で生育されています。
世界で受け入れられた背景
1. 栄養価の詰まった品種
小粒で栄養価に優れたFINOLA ®は、ヘンプシード、ヘンププロテイン、ヘンプオイル、ヘンプミルクなど、健康志向の方々や、動物性の食品から切り替える方々の増加によって、欧米諸国で幅広く受け入れられてきました。
日本でもヘンプ食品の商品に広く使われています。
2. 収穫しやすい背丈
世界の麻食品への理解とともに、よりサスティナブルな植物、麻を取り入れた農家たちが大きな成長を遂げています。
FINOLA ®は麻の背が低く、機械収穫を導入できるので、経済性の高い品種として、農家に受け入れられています。
3. 寒冷地でも育つ強さ
FINOLA®️は、比較的涼しいヨーロッパや北アメリカで多く取り入れられ、緯度40-50度でよく育ち、面積あたり最大収穫量の記録が残っています。
フィンランドのような緯度60度の寒冷地でも良好に農業のできることが実証されています。反面、緯度30度以内では収穫パフォーマンスが低くなることもわかっています。
世界各国で認証 / CERTIFICATION
国際機関OECD
FINOLA®︎はOECD [経済協力開発機構]に認証され、ヨーロッパ域内の農家が広く生育しています。
カナダ政府
カナダの食用ヘンプ農業の急成長は、政府がFINOLA®️を早期に認証し、広く生育できるエコシステムを整えたことからはじまりました。
FINOLA®️の開発者
FINOLA®️の生みの親
ジェイス・キャロウェイ博士
FINOLA®️は、フィンランドのジェイス・キャロウェイ博士によって開発された麻の種です。キャロウェイ博士は、医学論文を通してヘンプが食品として、機能性食品として有用であることを発表してきました。
博士は同時に、食品利用に優れたヘンプの種FINOLA®︎を開発し、試行錯誤を重ねてきました。
FINOLA®️の歴史
1995年からの歴史
1995 年:フィンランドで育種コード FIN-314 の下で開発され、
1997 年:オランダで植物品種権 (PVR) の独立した農業試験が開始されました。
2003年2月:欧州委員会が油糧種子ヘンプを工業作物として正式に認めた直後の、フィノーラ油糧種子ヘンプ品種は、最終的に欧州連合の補助作物のリストに認められました。(それ以前は、ヘンプは主に繊維生産に使用されていました。 )
FINOLA はヘンプシードと、その他の有用な花々の世界有数の生産者です。
2003 年以前は、特に穀物生産のためにヘンプを栽培することはまったく新しい考えでした。
これらの初期の状況は厳しいものでしたが、2 つの理由で続行することにしました。
それは「自分達ならできると信じていたから」
そして「この農業革新が私たちの健康と植物の健康にとって重要である」と考えたからです。
FINOLA®︎の収穫の様子
FINOLA®︎を、もっと知る
Q&A
Q.1
FINOLA®️の登録状況は?
FINOLA®️の名前とシードドロップのロゴは商標登録されています。また FINOLA®️は、OECDによって植物育種者の権利が保護されています。
Q.2
食品として
どんな特徴がありますか?
麻の中では実は小ぶりです。
小さな実の中に高い栄養価がつまっていると評価をいただいています。詳しくは表を参考ください。
Q.3
遺伝子組換え品種ですか?
遺伝子組換えではありません。
Q.4
FINOLA®️は
オーガニックですか?
私たちの種子は、
1.遺伝子組み換えではありません!
2.化学薬品で処理されていません!
3.認定有機栽培に適しています!
出荷準備ができたC1 FINOLA 植え付け種子の 25 kg バッグ。
1つのEURパレットに30袋(750kg)を安全に積み込むことができます。
Q.5
収穫は簡単ですか?
繊維向け品種は、2mを優に超えるものがありますが、FINOLAは収穫時は一般的な女性の腰の高さ程度で、収穫が容易です。機械収穫もできます。
収穫時期のFINOLA®️の高さ
機械収穫を導入した農場
Q.6
保管方法は?
保管中、FINOLA 種子は鳥やげっ歯類から保護する必要があります。
これらの動物は、FINOLAヘンプシードの栄養価について教育を受けずとも、理解しています。
長期間保管する場合は、FINOLA を乾燥した涼しい場所(+5 から +10 ℃)の暗い保管場所に保管してください。
秋の収穫時期には、空腹の鳥が群がり、
成熟した麻の実を食べます
左:ヨーロッパの繊維用ヘンプ
右:FINOLA®︎
Q.7
植物としての特性は?
FINOLA®︎は、
● 播種後、日数の経過にしたがい、雄株と雌株の変化を観察することができます。
(詳しくは後述の、FINOLA®︎の生育の様子をご覧ください)
FINOLA®︎は、
● 北緯40-60度で、豊富な麻の実を生産します。
● 北緯40-50度で、通常より速く発達します。
● 北緯30度-南緯30度の熱帯、および亜熱帯緯度ではまだ良い結果が得られていません。 成長しますが、非常に小さく、生産的ではないため、推奨していません。
● 北緯60度のフィランドでは、他のほとんどの品種が、花粉さえを放出せず育ちませんが、FINOLA®️は適切に育ちました。(写真)
*これらの写真は、フィンランド (北緯60度) で撮影されました。
Q.8
どの地域でよく育ちますか?
FINOLA®︎は、
緯度 50 付近で100 ヘクタールの区画あたり、3200 kg/haの記録的な収量を観測しました。
(カナダ、アルバータ州の慣行農法による灌漑下)
緯度60度近くのフィンランドでは、これまでの最高収量は 1600 kg/haです。
緯度40度付近、または最高収量は1800 kg/ha です。
この品種は30度以下の緯度では非生産的です。
Q.9
収穫までにかかる日数は?
通常、FINOLA®️は 5月中旬から下旬に植えられ、
種まきから約100~120日で収穫になります。
緯度 40度付近では、成熟が早く、播種後70日で収穫の準備が整うこともあります。
Q.10
生育で注意すべきことはなんですか?
一般的に、ストレスの多い条件は、FINOLA®️の開花開始と終了の時期を早めます。
開花までの時間を短縮する条件は避けてください!
ストレスにより、種子の急速な成熟を引き起こし、中空の種子が生まれたり、発芽率が低下し、収穫量低下につながります。
FINOLA®︎の生育の様子
北緯61度のフィンランドでの「FINOLA®️の成長」
記載は、北緯61度の畑における、播種後の日数です。
120日程度で成熟します。
(*緯度が低く、温暖な気候の場合、早く成熟します。)
7~10日目
最初の本葉対(1節目)
10~12日目
2番目の本葉対(2節目)
15~25日目
開花直前(4節~5節)
25~30日目
4節の雄花、受粉直前
45~55 日目
花粉の放出のピーク
55 日目
雌花、種子形成、節が4~8つ
100日目
雄株が枯れ、雌株は種子の成熟を続ける
130~145日目
成熟した種子と繊維を収穫
FINOLA®️農業を成功させるため
さらに詳しい情報は、こちらの資料をご覧ください。
以下のページは英語の資料になります。
[1] FINOLA®️を使った実践的な農業のヒントHERE (5 ページの PDF)
[2] FINOLA®️で農業をする農家のチェックリストHERE (短い 1 ページの PDF)
[3] FINOLA®️の形態と発達に関する写真 HERE (12 ページの PDF (31 MB)
[4] FINOLA®️で失敗する最も一般的な 10 の理由 HERE
(ほとんどの FINOLA 生産者は良い結果を出していますが、そうでないものもあります。
このドキュメントをよく読んで、これらのよくある間違いを避けてください。 )
[5]カナダヘンプ貿易同盟/産業用ヘンプ生産の参考資料HERE
*カナダヘンプ貿易同盟のページ Canadian Hemp Trade Alliance
ジェイス・キャロウェイ博士の論文/出版物
[1]
「おいしくて、健康を促進する特殊油」
(Robert A. Moreau および Afaf Kamal-Eldin (編))
2009 年 / 出版社 AOCS Press、Urban Il、ISBN 978-1-893997-97-4
「ヘンプシードオイル」の章 (JC Callaway および DW Pate 著)
(A4 36ページ、524 kB pdf/改訂版では第 5 章 (pp. 185-213) として発行) LINK
[2]
「ヘンプシードオイル、ナッツシェル」
アメリカ油化学協会 (AOCS)発行の冊子
INFORM 2010 年 3 月 号の Volume 21(3) 掲載
Click HERE
[3]
”ヘンプシード オイルは
機能性食品であることを示す論文”
次の 2 つの臨床研究の結果についてお読みください。
「アトピー性皮膚炎患者における食事ヘンプシードオイルの有効性」
“Efficacy of dietary hempseed oil in patients with atopic dermatitis”,
Callaway JC, et al. Journal of Dermatological Treatment. 2005, volume 16, pages 87-94,
「血清脂質、血清総脂質濃度およびリポタンパク質脂質濃度、
および止血因子のプロファイルに対する麻の実油と亜麻仁油の影響」
Effects of hempseed and flaxseed oils on the profile of serum lipids,
serum total and lipoprotein lipid concentrations and haemostatic factors.
Schwab US, et al. European Journal of Nutrition . 2006, volume 45(8), pages 470-477
[4]
「栄養源としてのヘンプシード」
ヘンプシードの栄養に関する一般的な情報については、次の出版物をご覧ください。
Hempseed as a nutritional resource: An overview, Callaway JC.
Euphytica, 2004, volume 14, pages 65-72,
[5]
「もっと信頼のおけるヘンプ中のTHC評価を。それは可能だ。」
麻に政治が関わると、ずさんな科学がぶつかり合い、特に個人や中小企業向けに不幸なことが起こる可能性があります。
この刊行物では、そのような状況について記述しています。
A more reliable evaluation for hemp THC levels is necessary and possible.
Callaway JC, Journal of Industrial Hemp. 2008, volume 13(2), pages 117-144.